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世界15カ国で翻訳された北欧グラフィックノベルの傑作
シリア内戦下に生きる少女の物語『ZENOBIA』を翻訳出版したい!

移民をテーマにしたドイツ語コミック『マッドジャーマンズ』の翻訳者・編集者の山口侑紀さんから、応援メッセージが届きました!

ヨーロッパの人と話していると、ギリシャやローマの神話と自らをオーバーラップさせるような、自らの刹那的な時間と悠久の時間とを両方生きているような感覚がすることがあります。『ゼノビア』は、可愛い女の子(アミナちゃん)がシリアから戦火を逃れながら、パルミラ王国の女王・ゼノビアを思い起こすというストーリー。ゼノビアは戦争の末、ローマに連行される途中で命を落としてしまいますが、アミナちゃんはいかに……。ドイツ語版は、つい先日オーストリアの出版社からも刊行され、話題になっています!

私がドイツに留学した2010年頃は、シリアはまだ美しい観光地であって、出身者の留学生がその土地の豊かさを誇って話してくれました。日本人でアラビア語を学びたい人の留学先として、当時、一番先に選択肢にあがるのもダマスカスでした。美味しいフムス(ひよこ豆のペースト)、美しい町並み、優しい人々――その後、人々がよく行き来した道が壊滅され、普通には通行できなくなったと聞きました。

コミックを読むことは、その人の内部に入って追体験することでもあると思います。アミナちゃんの目から見たシリアと、新聞で「難民」と言われるだけじゃわからない実状とを、日本語で読むことができる機会をぜひとも実現してほしいです。(力をお貸しください!)勤務先の花伝社では今年、ヨーロッパの難民・移民を取材した写真をコミックに編成した『亀裂(仮題)』(原題La Grieta、スペイン)を刊行予定です。『ゼノビア』と一緒にお読みいただけることを楽しみにしております。

山口侑紀(編集者・『マッドジャーマンズ』翻訳)
1987年福島県生まれ。一橋大学社会学部在学中にハイデルベルク大学哲学部に派遣留学。一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。2017年にドイツ語コミック『マッドジャーマンズ』を翻訳し、勤務先である花伝社より刊行。2018年日本翻訳大賞第二次選考作品ノミネート。担当したグラフィックノベルに、『見えない違い 私はアスペルガー』(フランス)、『ゴッホ 最後の3年』(オランダ)、『禁断の果実 女性の身体と性のタブー』(スウェーデン)、『わたしが「軽さ」を取り戻すまで "シャルリ・エブド"を生き残って』(2019年2月刊行予定)。

『マッドジャーマンズ』

『見えない違い 私はアスペルガー』

『ゴッホ 最後の3年』

『禁断の果実 女性の身体と性のタブー』

 


1/31(木)開催の『ZENOBIA』応援イベントには、
山口侑紀さんもご参加予定!


海外グラフィクノベルに関心がある方、
めずらしい洋書が好きな方は、ぜひぜひご参加くださいませ!

発起人から原書のご紹介や成立に向けたアイデア交換をさせていただくだけでなく、
プロジェクト開始時から応援いただいている、フランス語翻訳者の原正人さんもゲストに迎え、海外のグラフィックノベルについてもお話させていただきます。
原さんには「移民や難民」をテーマにした作品を中心にご紹介いただく予定です。

■原さんの応援インタビューはコチラ

■『ZENOBIA』プロジェクトの応援イベント
・日時:2019 131日(木) 19:0021:00
・場所:株式会社サウザンブックス社 (東京都渋谷区代々木2丁目30-4 202号)
・参加費:無料
・定員:12

・参加申し込み方法:
 件名を『ZENOBIA』プロジェクト応援イベント参加希望 として、
 お名前と当日ご連絡がつくお電話番号をご明記されて、
 [email protected] までメールにてお申し込みください。

・問い合わせ:
 [email protected]
 03-6869-9395(サウザンブックス社)

イベントの詳細はコチラから

 

 

2019/01/23 15:15