除雪ドローンを設計するにあたって、最初はもっと複雑でパーツも多かったんです。1つの車輪あたりサスペンションアームが4本、その両側にボルトがつくのでボルトナットが8セット。モーターマウント用の4セットと合わせて12セット。それが4輪あるので48セット。
試作をしたのですが、1輪を作る途中でギブアップ。作りが複雑なのに華奢で、どうにも除雪の負荷に耐えられそうにありません。さらにコストの問題もあります。ボルトナットの数が多いうえ、錆防止のためにステンレス製を使っているため予想以上にコストがかかりました。
そこで設計をゼロからしなおしてできたのが独自の「ローリング・リジッド・フレーム」でした。
(写真:シャーシとアタッチメントの基台)
この独自フレームはサスペンションを無くし、バックボーンで前後のシャーシをつなぐシンプルな構造。バックボーン自体は太く丈夫なので耐久性も高いです。
すべてのパーツはパーツごとに分かれているので誰でもカンタンに組むことができます。簡単すぎるのでIKEAの家具みたいに組み立て式、キットにしようと思ったほど。
さすがにパーツをバラバラで送るより組んで小さくした方が輸送がしやすいということでキット販売は見送りましたが、部品ごとに交換できるのでメンテナンス性も高く、コストも抑えることができました。
こんなところもラジコンっぽいです。
(写真:ボルトナットの数が初期設計時に比べて激減しました)